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クルマとバイク、ときどき自転車

2019年GW 東北ドライブ その4

2019.4.30

朝6時ごろに道の駅 みんまやで目覚める。星空を眺めすぎて寝るのが遅くなり、すでに周りは明るくなっていた。前日は暗くなっていて気がつかなかったが、本州と北海道を繋ぐ日本青函トンネルの基地が近くにあるそうで、その看板が高台に立っていた。北海道への移動手段で鉄道を使う機会なんてなかなか訪れないと思うが、今は北海道への新幹線も開通していることだし、一度は新幹線で北海道へ行ってみたいなぁ。

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さて、現在地は龍飛崎。津軽半島の最北端に位置し、海の向こうには北海道が見える。一応観光地化されているようで、案内ボードなんかもあったが、本州最北端の大間崎に比べるとかなり静かな漁港といった印象。津軽海峡冬景色の歌詞にも出てくる地名のようで、歌詞が刻まれた石碑が鎮座していた。

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中央にある赤いボタンを押すと、津軽海峡冬景色が流れる。
結構な音量で流れるので驚いた。朝早くに鳴らしてすいませんでしたwww

龍飛崎には道マニアにとっては有名な「階段国道」が存在する。その名前の通り、階段が国道に指定されている。現地に来てなるほど、と思ったが、龍飛崎の高台から漁港への最短ルートへと九十九折りで降りていく、予想より結構長い道だった。

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国道339号。しっかり階段国道の表記も。

階段国道を降りると龍飛漁港という小さな港にたどり着いた。ここが津軽半島最北の地か。埼玉から遠く離れた、最果てのような地にも、人々の営みがあることを知ると、なんだか感慨深い。龍飛漁港の奥には小さな東屋がポツンと立っており、その先は行き止まりになっていた。もともと何かの道があったようで、行き止まりの先にも道が続いていたが、それはまた別の機会に。

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最果ての東屋。手前の柱には朽ち果てつつある「龍飛」の文字。

龍飛崎の北に橋続きで帯島という小さな島があり、こちらも歩いてみる。せっかくなら北の北まで、と思ったが、最終点は空き地というあっけないものだった。

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Googleマップを調べると「津軽海峡亭」というレストラン兼民宿?が営業されていたらしいが、跡形もなくなっていた。


最北端は踏破したので、少し海沿いを歩いていると、太宰治の文学碑を見つけた。「津軽」を題材に小説を書いていたらしい。太宰治ゆかりの地とは知らなかったが、石碑の文を読んでぶっ飛んだ。

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「ここは、本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。諸君が北に向つて歩いてゐる時、その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、必ずこの外ヶ浜街道に到り、路がいよいよ狭くなり、さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小舎に似た不思議な世界に落ち込み、そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである。」ー『津軽』より

自分がこの地に来てなんとなく感じていた感動を見事に表現されたような気分になった。文豪ってすごいんだな。いや大間にも行く可能性あるでしょ、というのは野暮なお話。太宰治、読んでみようかな。


一通り感動して、また階段国道を上り(結構疲れた)、車内へ戻る。今日は平成最後の日。平成最後は本州最北端で過ごす!という意味不明な思考で大間崎を目指した。

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はい、最北端。写真を全然撮ってなかったので、間はすっ飛ばしたけど、日本一周で来て以来ですな。無料のキャンプ場があり、すごい強風の中テントを建てたのを思い出す。日本一周が2013年だったので、もう6年も前。あっという間に時は流れるねぇ。

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せっかくなのでCR-Zを停めて記念撮影。