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【日本一周の記録】9日目 空振りの松島

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2013年8月13日(火)

初めての野宿だった。これまでキャンプ場でのキャンプは幾度となく経験してきたが、野宿は初めて。普段より気を張っていたのか、いつもより早く目が覚めた。テントを片付け、バイクに積み込んだ。既に宮城県に入っており、眼前には仙台湾が広がっていた。

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東北一の都市である仙台も近いはずだが、わざわざ交通量の多い都市部へ行こうとは思わない。ざっとマップルを確認し、観光名所である松島へ向かう。国道4号線で仙台市街を迂回し、松島へと繋がる県道8号線へ入ったが、そこで酷い渋滞に巻き込まれた。

事故でもあったのかと疑うほど前に進まない。その間にも陽は登り、気温は上がってゆく。上下メッシュ装備とはいえど、走らなければ暑いだけ。すり抜けしようにも道が細く、サイドバッグを装備したVTRでは気が引ける。信号が青になる度に車1台分進むか進まないかというペースのなか、やっとの思いで松島海岸へたどり着いた。



牡蠣が有名なようで、生牡蠣や焼き牡蠣を売る店を見かけた。しかしすっかり暑さに参ってしまった私にとって、もはや松島や牡蠣料理などはどうでもよく、とにかく涼みたい一心で松島そのものをスルーして走り抜けてしまった。じゃあなんのために渋滞にハマったんだよって話なんですが、とにかく走って風を受けたかった。松島自体がどんな場所なのか全然知らなかったこともあり、そもそもたいして興味が無かったことも大きい。





松島はスルーしてしまったが、少し走れば「奥松島」というスポットがあった。松島をスルーしてしまった罪悪感を埋めるように奥松島へ向かうと、あれだけ渋滞していたのが嘘のように、スムーズに走ることができた。マジであの渋滞はなんだったんだろう。

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う~ん、奥松島まで来たが、そこらへんの海と何が違うんだろう、という印象。
たぶん絶景スポット的なところを発見できなかったんだと思う。

日本三景というくらいだから、それはもうフォトジェニックな景色がそこかしこで見られるはず、という期待値が大きすぎたのかもしれない。松島をスルーし、奥松島もいまいちテンションが上がらずじまいと、うまくいかないことが続いてしまった。海岸沿いはもう良いだろう、気持ちを切り替えて北上することにした。


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道の駅 米山

道の駅のクーラーに癒されながら休憩していると、おじいさんに話しかけられた。昔、学校の先生をしていたとか、そんな話を聞いた記憶。そしてまたしても昼飯代として小銭をいただいてしまった。
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2日連続で見知らぬ人に昼飯代を出してもらった図
東北の人々優しすぎません???松島が期待外れとか思ってすいませんでした。



もう夕方、寝床を決める時間になってきた。今日も雨は降りそうになかったので、キャンプすることにした。マップルを確認すると、中尊寺金色堂で有名な平泉の近くに大文字という名のキャンプ場がある。ここで泊まれば、翌朝比較的すいている時間帯に中尊寺を見に行けるかもしれない。ここにしよう。


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大文字キャンプ場
看板等が見つからず少し迷ったため、ケータイのナビを使ってたどり着いた。しかし人の気配がない…

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管理棟の張り紙によると、火曜日は休館だったらしく、役場に連絡せよとのこと。
しかし既に17時を回っており、役場に電話したが繋がらなかった…


誰かキャンパーでもいれば、明日料金を支払うことにして泊まろうかとも思ったが、あいにく誰もおらず、ちょっと不気味にすら感じる。ここでのキャンプは取りやめて、近くにあった道の駅 かわさきで野宿することにした。これが大正解で、休憩スペースとして座敷が24時間開放されていた。結果的にテントを張ることなく、屋根の下で熟睡できたのであった。