望遠レンズで奈良散歩

先日、久しぶりに奈良を訪れた。奈良は大学時代を過ごした思い出の地であり、地元以上に愛着のある場所だ。これまでも折を見て訪れていたが、緊急事態宣言が出されるとしばらくは気軽に行けないだろう。その前に少しでも奈良にお金を落としに行こうと思い、奈良行きの電車に乗った。それにしても、電車に乗って街歩きなんていつぶりだろう。当たり前だったはずの日常が遠い過去のように思える。

せっかく奈良に行くのでカメラを鞄に忍ばせてきた。どうせ鹿も撮るだろうし、今回は普段あまり使わない望遠をメインにしてみよう。持っている望遠レンズはEM-5のダブルズームキットに入っていた40-150mm F4.0-5.6。フルサイズ換算で300mmまでカバーできるレンズとは思えないほど小さく軽く、安っぽい。それもそのはず、このレンズは新品でも1万円台で買えてしまう。安っぽいんじゃなくて、マジで安いレンズなのだ。漂うチープ感がそうさせるのか、使うという気にならなかったが、今回使ってみるとなかなか望遠も面白かった。

【EM-1 MarkⅡ+ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R】焦点距離150mm, F8, 1/250秒, ISO250
近鉄奈良駅周辺を換算300mmで撮影。空気が汚いのか、空が白く濁っていた。
望遠で撮ると圧縮効果が出るということを最近知ったが、いまいち理解できていない。これはその効果が出てるのかな。

【EM-1 MarkⅡ+ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R】焦点距離145mm, F8, 1/250秒, ISO640
これも圧縮効果のテスト。
鹿の群れを遠くから撮影した結果、鹿しか写っていない写真になった。密です。

【EM-1 MarkⅡ+ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R】焦点距離135mm, F5.5, 1/250秒, ISO640
フェンス越しの猫様。フェンスをボカすべく開放で撮ったが思ったほどボケなかった。もう少し明るいレンズであれば違ったのかもしれないが、１万円のレンズですからねぇ。十分です。

【EM-1 MarkⅡ+ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R】焦点距離150mm, F8, 1/250秒, ISO1000
せっかく望遠レンズを使っているので鳥も狙ってみたが、全然ダメだった。
飛んでる瞬間を切り取れる人って凄いんだなマジで。

一応標準ズームも持って行っていたが、ほとんど使用せずに満足しちゃった。望遠って面白いんだな。カメラを使い始めてから何年も経つけど、望遠レンズをメインで使ったのは初めてかもしれない。というのも、カメラを持ち出すのはクルマやバイクで出かける時ばかりだった。そのため撮るのは画角に愛車が収まる写真、つまり広角ばかりを使っていた気がする。あまり深く考えずに使った望遠レンズだったけど、これまでと違う領域を垣間見れてかなり楽しかったため、しばらく望遠ばかり使いそうな予感。ま、この直後に関西にも緊急事態宣言が発表されてしまったので、ガッツリおでかけはしばらくできないが。気軽にカメラを持ち出せる日常に早く戻ってほしい。