OLYMPUS PEN EESの修理記録②
ペンの修理記録、前回は軍艦部の取り外しまで書いた。
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まず、このカメラの露出計が機能しているかどうかチェック。
上部のカバーを外すと、露出計の針が見える。
周囲の明るさに連動して針が動いていたので、セレン受光素子はまだ機能しているっぽい。まず一安心。
見たところ、このカメラは露出計の針の位置に応じて、高速側と低速側のシャッター、そして撮影不可を切り替える機構だ。しかし針も動作するし位置も正常なのにシャッターが動作しない。つまり露出計が不調の原因ではない模様。もう少し分解して原因を探る。
続いては、レンズ周辺のセレン受光部とASA感度調整ダイヤルを取り外す。
ピントリング側面のイモネジ3か所を緩めてピントリングをはずし、さらに奥に見えるリングをカニ目レンチ(ケガキ用コンパスで代用)で反時計回りに回すとユニットが取り外せます。
このとき、レンズを回転させないように注意。ピントが狂って後々困ります。印をつけておいたほうが良いかも。写真には写っていないけれど、セレン受光素子の電線が露出計に繋がっているので、取り外しの際には断線させないよう注意が必要。
レンズユニットの取り外しは、下の写真の赤丸と緑丸のネジを緩めると取り外せます。赤丸のネジはネジロックが施されているようで、めちゃめちゃ固かった。軽く衝撃を与えながらじっくりと緩めました。
レンズユニットが外れると、ようやくシャッター幕が見えた。これでシャッターの様子がよくわかる。
このカメラはシャッターボタンが押された時、本来であれば露出計の針の位置に応じて下記の動作が行われる。
①高速側のシャッター
②低速側のシャッター
③撮影不可(ファインダーに赤ベロが出現)
それらを切り替えるギアになっているのが、シャッター幕上部のプレートだ。動きを見る限り、下の画像のような感じだと思う。
実際にこの状態でシャッターボタンを押してみて動作チェック。
すると、どうやら低速側のシャッターのみに問題があることが分かった。
針が高速側に位置している時は、シャッターボタンを押すとシャッターが一瞬開いて閉じる、通常の動作をするのに対し、低速側の位置ではシャッターが開きっぱなしになってしまう。おそらく低速側のシャッター時に動作するべき箇所の動きが渋くなっているのだろう。ただ肝心のシャッター機構はカメラのボディに阻まれて見えない。結局シャッターユニットも取り外す必要がありそうだ。
今回はここまで~
作業を振り返りながら書くってなかなか難しいね。